「元映画監督」という肩書きは存在しないとラジオで聞いたことがあります。
映画監督は仕事ではなく生き様だからです。仕事とは何だろうかと考えるきっかけになりました。
ビリヤードという競技は世界中で親しまれており、自社ブランドのKAMUIも世界のユーザーに支持されています。
その結果として株式会社エンヴィジョンの営む事業は、自然と国境を超え国際ビジネスになっていきました。
現在では、世界65ヵ国以上に130を超える代理店がありグローバルに展開しています。
営業部にはフルタイム社員が4人在籍し、海外の取引先とは英語でコミュニケーションを取ります。
社長やCSO(最高戦略責任者)も出張を重ね、英語でビジネスを行っています。
そのため、エンヴィジョンではほぼ毎月のように誰かが海外出張へ行きます。出張の主な目的は、市場で起こっている生の情報を取りに行くことです。
技術が進歩した今、スマートフォンがあれば大量の情報にアクセスできます。レストランを探せば一瞬で候補が出てきて、レビューも何百件と並びます。
自分が求めていなくても好きなブランドの広告が表示され続けます。何をするにも「情報が足りない」ということは、もしかしたらもう無いのかもしれません。
しかし、それらの多くは自分が得た情報ではなく、誰かが得たものを、誰かのフィルターを通して受け取った二次的な情報です。
まるで自分が得たものだと勘違いしますが、私たちが自分の目と耳、そして肌で感じた一次的な情報ではありません。
現地に行けば、その土地ならではの空気があります。空気には色も匂いもあります。
スロバキアのカフェテラスの空気の色はインドネシアとは違いますし、西アフリカの郷土料理の独特な酸味と、台湾の屋台から漂う小籠包の香りは、ブログでは伝わりません。
私たちはスポーツブランドを保有しているからこそ、ユーザーが何を求めているのかを知るためには、ユーザーと同じものを実際に感じなければならないと思っています。
また、お客様が今どんなことで困っているのかを知ることもできます。もしかしたらお客様自身が気づいていない課題も現場にはあるかもしれません。
だから私たちはお客様を訪問し、自分たちの学びを共有し、対話を通して「実はこういうことで困っていたんだ」という気づきを引き出すことができます。
私たちは売上を伸ばすためのセールス活動はしておりません。お客様と共感し、共鳴し、互いに良い刺激と気づきを与えて、それを製品とサービスに反映させているだけです。
売上が伸びるのはその努力の結果です。売上を伸ばそうとするのではなく、売上が伸びていく“結果”を作ることが営業部の仕事です。
だからこそ二次的な情報ではなく、一次的な情報、つまり自分が現場に飛び込むことが大切だと思っています。
海外の現場で仕事をしていると、この業界に歴史的なイノベーションを起こそうと奮闘している人や、記録を更新しようと努力し続ける人たちに出会います。
そして、まれに本当に快挙が生まれる瞬間に立ち会えることがあります。心が震え、興奮で夜が眠れないくらい感動します。
大人になっても遠足の前日に眠れない子どもに戻れるんだと驚きます。
その感動を次に引き起こすのは自分の番だと、良いプレッシャーを感じることができます。
これは株式会社エンヴィジョンの経営理念である「感動を大切にする」という言葉にもつながります。
学生の頃は、社会に出ることが怖かったかもしれませんし、期待とワクワクが上回っていたかもしれません。
でも、自分たちの努力で「世界を感動させる瞬間」を生み出せるかもしれないとは、当時の自分は想像できただろうかと考えます。
新しい歴史を生み出すのは、いつもシンプルで地道な努力と、学びの継続からしか生まれないと思います。だから現場に行きます。
5年後の自分が5年前の自分を振り返ったときに後悔しないために、 一次的な情報をもっと浴び、2026年も進化をしていきます。
